「ノマド」と結婚…若い人を中心に多くの支持!? | NewsCafe

「ノマド」と結婚…若い人を中心に多くの支持!?

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昨年のことになりますが、連続ドラマ「結婚しない」が話題を呼びました。

最終回では、パートナーとの新しい生活を踏み出した主人公ふたり(菅野美穂・天海祐希)が「私たちには要らないね」と結婚に囚われないことを確認。婚姻届の用紙を紙飛行機にして飛ばすシーンが描かれました。

このように、結婚という形を取らないカップルが増えていて、俗に「フランス婚」などとも言われています。では逆に、この時代に結婚するとは、いったいどのような意味を持つのでしょうか?

こちらも昨年結婚した、山田優と小栗旬。小栗旬がバラエティ番組にて「結婚して、楽になった」と発言していたのを覚えています。

というのも、それまでは撮影の現場とかに彼女を連れて行くと「あいつ、仕事に彼女同伴かよ」と陰口をたたかれかねない空気があったとのこと。それが結婚してみると「あ、奥さんもよかったらいらしてくださいね」と、きちんとした扱いを受け、紹介もしやすいのだそうです。まさに、結婚は社会的信用を得るための手段のひとつなのだなあと思わされるエピソードです。

そういう意味では、結婚は会社勤めとよく似ています。

初対面の人に自己紹介するとき「~~に勤めてます」と会社名を言うと信用されやすい。これが「~~をやっています」と職業だけを言っても、「はぁ、で、どこにお勤めに?」と尋ねられてしまいます。働いていない、あるいは、会社勤めをしていないというと、少し微妙な空気が漂います。

どちらも税金などの社会制度上優遇されている点もよく似ていて、社会を構成するひとつの単位として、いわばIDカードのように機能しているというわけです。

いっぽうで、昨年流行した言葉のひとつに「ノマド」があります。会社や場所に縛られない自由な働き方のことで、若い人を中心に多くの支持を集めています。イマドキではあるものの、社会的信用は得られにくく、行きすぎた流行に警鐘を鳴らす人も少なくありません。

そういう意味でも「ノマド」と「フランス婚」は、よく似ていると言えるでしょう。昨年独立したばかりのある友人は、周囲から「結婚しないの?」と問われるたびに、「結婚するくらいなら、会社辞めてねえよ」と内心毒づくのだとか。

結婚するパートナーシップ、結婚しないパートナーシップ、会社に勤める働き方、会社に勤めない働き方・・・。恋愛観・結婚観・労働観は密接に結びついています。

価値観が多様になることは、組織全体としてまとまりを欠くことでもありますが、それでも避けられない流れ。いろいろな考え方の人が生きやすくなり、そこから新たなエネルギーが生まれていくことが、成熟した社会のあり方なのではと思う、年の初めです。

[ライター 五百田達成/「恋と仕事のキャリアカフェ」主宰、オトナ女子の恋愛・結婚・仕事の悩み相談を受ける恋愛カウンセラー。TBSバラエティ番組「私の何がイケないの?」にも出演。著書「特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ」(五百田 達成・堀田秀吾著 クロスメディア・パブリッシング刊)が12万部を突破。詳細はオフィシャルブログ(http://ameblo.jp/iota-s/)まで]

[photo by:Jeff Kubina]
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