近年とみに耳にする"遺伝子検査"という言葉。親から引き継ぐのは「病気そのもの」ではなく「病気になりやすい体質」である…それを踏まえたうえで、遺伝子レベルで自身の体質を知るというスタンスが急速に広まっている。そもそも、肥満や高血圧症などの「生活習慣病」は、日常生活の影響も大きな要因ながら、遺伝による「体質遺伝」も大きな要素とされてきた。それらに加え免疫機能など、がんやアレルギーに密接に関わる体質についても"遺伝子検査"で確認できるようになり、より効果的な健康維持・病気予防の実現が可能になったというわけだ。最近ではさまざまな検査キットがネットでも販売されるなど"遺伝子検査"はいっそう身近になっている。
そこでNewsCafeでは「検査キットで調べたい病気は?」というアンケートを実施した。ランキングとともに寄せられた声をご紹介しよう。
※回答総数…995件
【1位】がん(48.0%)
■やはり一番身近&高い確率で死に直結する病気だからね。[女性/40代/主婦]
■特にあらゆる内臓癌の有無を調べてみたい。[男性/40代/その他]
■簡易検査で早期発見ができたらいいですね。全て見つけるのは難しいと思うけど、自分の目で確認できるとわかりやすいですね。[女性/30代/主婦]
【2位】アレルギー(17.2%)
■「無い」事を確認したい。[男性/30代/会社員]
■現在、アトピー・鼻炎・喘息・魚介アレルギー持ちなので、他にアレルギーが無いか調べてみたい。[女性/20代/会社員]
■アレルギーで何度も検査したが、アレルゲンがわからない。相当細かい物まで調べたが反応しないので困っている。[女性/30代/会社員]
【3位】動脈硬化(10.2%)
■いろんな病気の原因だし。[女性/50代/会社員]
■痛みがないから怖い! 気がついた時が死ぬ時!![男性/40代/専門職]
■歳も歳なので、そろそろ心配なのです。[男性/40代/公務員]
【4位】骨粗しょう症(4.1%)
■もう50代になってしまったので、骨密度、動脈硬化、更年期障害、癌など、現在患っている病気や、これから患いそうな病気まで、調べてみたい。[女性/50代/フリーター]
■骨密度が、どれくらいなのか知りたい。[女性/40代/会社員]
【5位】HIV(エイズ)(3.5%)
■自分はともかく自分の大切な人のために。[男性/20代/学生]
■10代から20代にかけて奔放すぎた。12歳からの20年で400人抱いてきた以上は何らかのキャリアになっているかもしれない。[男性/30代/専門職]
■英語検定、エイ検なんちゃって。[男性/40代/その他]
そして6位以下は【性病(2.4%)】【B型・C型肝炎(2.1%)】という結果に。
1位はやはり、早期発見・早期治療が非常に重要とされている「がん」。アンケートに応えてくれたNewsCafeユーザーの実に半数近くが、がんを身近に意識しているという結果になった。特に多かったのは、自営業者や主婦など定期的ながん検診を受けづらい職業の人から寄せられた「病院に行く時間はなかなか作れないけど、これなら…」というコメントだ。検査キットだけに頼ることはできないとしても、一刻も早い"気づき"の一助になるのであれば、という声が多数届いている。また2位には現代人を悩ませる「アレルギー」、3位には脳梗塞や心筋梗塞などの原因になり得る「動脈硬化」が挙げられた。
「両親、叔父、叔母、皆がんで死んだから、私もがんになると思っています」「検査キットでもいいが、きちんと事細かく病気とかを調べるなら病院行った方がいいかもね」「アルツハイマー、ピックなどの認知症について知りたい」「ここに載ってるの以外もすべて調べたい」…忙しさにかまけ、つい後回しにしてしまいがちな"自分の健康管理"だが、コメントからは誰しも不安を抱えているという現実が伝わってきた。もちろん遺伝子の傾向を知ったからと言って即病気予防に繋がるわけではないし、定期健診は欠かせないが、遺伝子の検査は一生に一度ですむ。検査キットが入手しやすくなった今、自分の体について認識を深めるのもよさそうだ。
[文・能井丸鴻]
[写・Nanagyei]
《Newscafeアンケート》
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