日本国語大辞典第二版(小学館)では"悪女"という言葉には3つの意味があるとしています。ひとつに「心の悪い女。性質の良くない女。毒婦」。ふたつには「男を魅了し、堕落させるような小悪魔的な女性。男を手玉に取る女」。ここまではわかるのですが、さらに「容貌の醜い女。醜女」との記載もありました。
"悪さ"の方向性にもいろいろあるとはいえ、見た目のみを取り上げて"悪"扱いとは驚きますね。日本語も時代の流れとともに、様々に変化するものです。現在では"悪女"といえば、先述のふたつの意味で捉える人が大多数ではないでしょうか。
そこでNewsCafeでは「"歴史上の悪女"といわれて思い浮かぶのは?」というアンケートを実施しました。ランキングとともに寄せられた声をご紹介します。
※回答総数…1135件
【1位】西太后(41.9%)
■いろんな意味の悪女がいるけど、この人は残虐すぎる。[女性/40代/その他]
■心が醜いだけの女のイメージしかない。[男性/40代/会社員]
■確かに歴史上の悪女は何人か答えたいですが、やっぱり一番は西太后ですね。中国やアジアはおろか、世界最凶の女暴君ですね。[男性/30代/自営業]
【2位】マリー・アントワネット(14.5%)
■この人しか思い浮かばなかった…。[女性/40代/会社員]
■マンガの影響…なのかな。[女性/40代/会社員]
【3位】エリゼベート・バートリ(5.6%)
■自分の美を保つ為だけに少女の生き血を求め続けたバートリー夫人に一票。[女性/40代/その他]
■600人も殺している。[女性/40代/会社員]
■確か処女の生き血のお風呂に入って、若さを保とうとした方ですよねぇ? 怖すぎます…。[女性/40代/専門職]
【4位】北条政子(5.5%)
■尼将軍最凶![女性/40代/主婦]
【5位】エレナ・チャウシェスク(5.0%)
■何人かいるが、記憶も新しいので。[女性/30代/会社員]
■現代の吸血鬼。[女性/40代/会社員]
■挙げられてる他の人物は、歴史の勝者に捏造・でっち上げされてる可能性があったり、視点を変れば国や子供を守る為として納得も出来るけど、彼女だけは逆で我が儘から遂には国や指導者(夫)を破壊した様に思える。[男性/50代/自営業]
そして6位以下は【淀殿(浅井茶々)(4.4%)】【クレオパトラ(3.4%)】という結果に。
4割以上の票を獲得しての圧倒的な1位は、清朝末期の実質的支配者・西太后。貧しい生まれから国家の頂点へと成り上がった彼女の、非道の限りを尽くした残虐行為は聞くだけで背筋が凍るものばかり。とはいえ、ライバルの妃の手足を切り落とすなどの派手なエピソードはフィクションであるとも言われ、権力にまつわる闇を思わせます。そして2位には漫画「ベルサイユのばら」でも知られるマリー・アントワネット、3位には吸血鬼伝説のモデルになったエリゼベート・バートリがランクイン。その他では「挙げてある人物全て悪女やん。歴史を騒がせた女達だね」など、没後長い時間を経てもこうして名前を挙げられるだけで"悪女"に間違いないとする意見も寄せられました。
また「私には田中真紀子が悪女(笑)!」「福田和子」「和歌山毒物カレー事件の林真須美」「今注目の尼崎の角田容疑者に決まり!」など、近現代の"日本を騒がせる女性たち"の名も届いています。
できれば、こうした"悪女"たちとは一生関わり合わずに暮らしたいものですが…。どこに潜んでいるかわからないのが、彼女たちの一番の恐ろしさなのかもしれませんね。
[文・能井丸鴻]
[写・Hamner Fotos]
《Newscafeアンケート》
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