古今東西、偉人の遺した名言は多数ありますが、なかでも"愛"にまつわる言葉は特に多いように感じますね。皮肉なものから心にしみるものまで、本当に様々です。
「人は、本当に愛していれば、かえって愛の言葉など白々しくて言いたくなくなるものでございます」とは文豪・太宰治の言ですが、同じ口で「愛は最高の奉仕だ。みじんも、自分の満足を思ってはいけない」とも言っています。ならば、愛する人が愛の言葉を求めていたらどうするのだろう…などと考えてしまうのは野暮なことかもしれません。
名言に頼っても"愛"の実態とは難しいものです。「心から愛する」とは何なのでしょう。そこでNewsCafeのアリナシコーナーでは「心から人を愛した経験はない。アリかナシか?」という調査を実施しました。結果とともにさまざまな意見をご紹介します。
【アリ…37%】
■心から人を愛するのは、簡単なようで難しい。
■愛した様な気がしただけ。結局皆最後は自分が大事。
■人って面倒くさい。極力関わらずに生きていきたい。
■動物対象ならあるが、人間はないかも。
■「愛」なんて「性欲」「独占欲」「執着心」を美化した言葉。
■凄く凄く好きだった人はいたけどあれは愛だったんだろうか…。
■感じるより考えちゃうのよね。
■「"愛"って何?」「"愛してる"ってどういう状態?」って感じ。
■他人は信用できないからね。自分だけだから。
■そのときはそう思ってても、今思えばそれほどでもなかったかも。
【ナシ…63%】
■子供。
■人を愛せば自分も成長すると思います。
■愛って異性だけが対象なのですか!? 家族を心から愛しています。
■命が助かるのならば、私の臓器を渡します。
■少なくとも今の夫のことは心から愛している。だから結婚した。
■今も忘れられない昔の恋人がいる。
■でも本当の愛を解ってないかも。
■自分が本物だと思えば本物。
■そう言えるのはホントありがたいことです。
■ウチのを愛してます。
【アリ派】からは「どんなに好きでも結局は他人」「愛したと思っても、その時だけ」などシビアな声が多数届きましたが、数字的には【ナシ派】が6割超。「家族愛も含まれる」「本当の"愛"かどうかはわからないけれど、愛している」など、様々なコメントが寄せられました。
なかでも説得力があったのは「愛していると言えるのがありがたい」という意見。それが"愛"かどうかを判定できるのは結局のところ自分だけですから、そう言い切れる相手に恵まれた幸運は大切にしたい…ということですね。「愛されることは幸福ではない。愛することこそ幸福だ」…ドイツの小説家、ヘルマン・ヘッセの名言でした。
[文・野村裕子]
[写・Hamed Parham]
《NewsCafeアリナシ》
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