夏はビールが旨い。
汗だくで居酒屋に入り、一杯目のビールを流し込む。
酒飲みの私にとっては、至高の瞬間である。
「ああ、この一杯のために生きている……」
ビールが喉を通り抜けている時は、本気でそう思う。
ビールには生ビールと瓶ビールという選択肢がある。
学生時代は「生ビールは高級品であり、学生風情が飲むようなものではない」と先輩から教えられ、もっぱら瓶ビールを飲んでいた。
社会人になって、上司や先輩が席につくなり「生」と即オーダーするのが格好いいなと感じ、生ビールがあれば、生を注文するようになった。実際、瓶ビールより生ビールの方が美味しく感じられた。
「やっぱりビールは生!」そういって憚らない時期が長く続いた。
しかし、ここ数年、私は瓶ビールを見直すようになった。
いや瓶ビールの方が平均すると美味いのではないかと考えるようになったのだ。
その理由について語ろう。
大前提として、生ビールは美味しい。キンキンに冷えた生ビールを一気に喉に流し込む感覚は本当に最高だ。
しかし、生ビールは注ぎ手の腕により、味が左右される。
初めての店などで、泡が全然ない、もしくは泡だらけの生ビールが出てきたりすると、本当にげんなりする。
「あの至福の一杯目がお前のせいで台無しだよ!俺が何のために今日一日頑張ったと思ってんだ!!」
と、注ぎ手を怒鳴りたくなる。もちろん、本当に怒鳴ったりせず、静々と飲むのだが。
また、ビールサーバーの洗浄がきちんとされていない店もある。これは本当に最悪である。
洗浄が行われていないビールサーバーで注いだビールは、まず、泡にきめ細かさがない。
大きめの泡がプチプチと混じり、すぐに泡がなくなる。また、酷い場合には、ビールから異臭がし濁っているようなこともある。
至福の一杯目をこのようなビールに捧げることになった日には、そうそうに家に帰り、ふて寝を決め込むことになってしまう。
残念極まりない。
そこにいくと瓶ビールは冷えてさえいれば、品質はどの店でも比較的安定しているので、失望させられることはまずない。
また、注ぎ口が小さく、炭酸が抜けにくく、一杯目はキューと、二杯目からはチビチビ……というような飲み方にも適している。
瓶が分厚いので、冷たさが長続きするものよい。
気のおけない仲間と、瓶ビールを注ぎ注がれつ……というのも楽しい。
瓶ビールから遠ざかっている皆さん、たまには瓶ビールにしてみてはいかがだろうか。
最後に大切な一言を。
お酒は二十歳になってから。
[編集後記~Newsスナック/NewsCafe編集長 長江勝尚]
《NewsCafeコラム》
page top