最近、ある40代の友人(女性・独身)と、口説かれ方について話していました。
彼女は、最近年下の男性と知り合い仲良くなったとのこと。彼はよく今まで残っていたという好物件。有名企業に勤め見た目もさわやかで、メールの連絡もまめ。かといってがっつく様子もなく、時折おずおずと手をつないでこようとするような繊細な感覚の持ち主。誕生日には花束をもらい、夜景の見えるレストランで食事をしたのだとか。
彼女のことを大事に思い、そのことを誠実にアピールしてくる彼。ですが、彼女としてはそうした優しい演出のひとつひとつにイライラしてしまったのだとか。その理由はずばり「純愛なんて嘘くさい」というもの。「どうせ体目当てなんだろうから、いっそのこと早く迫ってきて欲しい」と言い切るのです。
彼女はバブル期に女子大生としてたくさんの男性にチヤホヤされた経験を持っています。この時期に男性観の核のようなものが構成された女性は多く、彼女も決してスノッブな性格ではないのですが、こと男性のこととなるとハードルが上がってしまいがち。
日ごろから「男性がおごるのは当然。ワリカンだと本気で口説かれてると思えない」と豪語する彼女。年下の彼からの甘酸っぱい純愛アプローチを、どうしても信じられないのだそうです。
僕自身は世代的に、幸か不幸かバブル期の恋愛を知りません。ですが彼女のこうした直接的な物言いを聞くにつけ、当時の若い女性はよほどダイレクトに体を求められていたのだろうなと推測できます。
現代のまったり恋愛傾向をもっとも嘆いているのは、彼女たち40代以降の女性たち。彼女たちの目には大ヒットマンガ「君に届け」のような胸キュンストーリーすら、ちゃんちゃらおかしく映るのかもしれません。
「女心は繊細」と学び「女の子には慎重に丁寧にアプローチしてあげるべき」と信じている文化系男子と、「もっとダイレクトに来んかい!!」と歯がゆく感じる肉食系女子の溝は、思いの外深いのだなと感じ入りました。
狂乱の時代に恋愛観・セックス観を培った彼女たちは、これから一体どこへ向かうのでしょうか?
[ライター 五百田達成/「恋と仕事のキャリアカフェ」主宰、オトナ女子の恋愛・結婚・仕事の悩み相談を受ける恋愛カウンセラー。TBSバラエティ番組「私の何がイケないの?」にも出演。また、4月22日(日)に「女子会イベント」を開催(http://ameblo.jp/iota-s/entry-11192223073.html)。詳細はオフィシャルブログ(http://ameblo.jp/iota-s/)まで]
[photo by:Philippe Put]
《NewsCafeコラム》
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