「津波で原発が壊れたのではなく、それ以前の地震によって福島第一原発の一部が損壊していたのではないか。私は、日々の報道ステーションの中でそれを追及していきます。生活の場を根こそぎ奪われてしまった福島の方々に申し訳が立ちません。もし圧力がかかって番組を切られても、それはそれで本望です」
これは3月11日のテレビ朝日「報道ステーション」の特番で古舘伊知郎キャスターが語ったもの。ジャーナリストとして使命を全うする強い意気込みと共に、原発報道への規制を予測させる発言とあって波紋が広がっている。戸惑いの声もあるが、原発問題の真実を隠し続ける政府やマスコミに疲れた人々から"勇気ある発言"として賞賛の意見も多い。
NewsCafeでは3月13日に「古館氏の発言、どう思う?」というアンケートを実施。結果と共に寄せられた声をそれぞれご紹介しよう。
※回答総数…1876件
【今回の古館氏の発言を評価する】(1324人-70.6%)
■国民はメディアからの情報に頼るしかない所もある中情報統制されたものを信じ込まされ、世間では議論され、それでは真実に沿った解決は望めない。古舘氏の正義感に勇気の大切さを感じた。[女性/40代/主婦]
■本当の事を伝えようとする古舘さんの姿勢に報道人魂をみました。頑張って欲しい。[女性/40代/会社員]
■極秘事項の究明にはこう言う犠牲心が必要である。誰かが身を削って究明しなければ真実は永遠に闇の中。これはある意味、特攻に値する。[男性/20代/会社員]
■本来、マスメディアはウォッチ・ドッグであるべき。記者クラブで配布された資料を記事にしてきた、これまでの姿勢に問題がある。[男性/40代/専門職]
■国か保安院からタブーを報じてはならないという「横柄」な態度に真っ向から斬り込む報ステの姿勢は尊重に値する。古舘氏は番組を代表してその趣旨を語っただけだ。[男性/40代/その他]
■何の裏付けもなく、このような発言をするとは思えない。事は、日本中が世界が注目した大事故です。政府はぬけぬけと2ヶ月間も国民を騙し続けたのですから、何か重要な事を掴んだのでは。[男性/50歳以上/会社員]
【今回の古館氏の発言を評価しない】(273人-14.6%)
■思い上がりも甚だしい。評論家ならともかく、ニュースキャスターなら限度も必要。久米宏はうまく使い分けていた。一昨年あたりからの古舘には自身が正義かの発言に違和感を抱かせる。[男性/50歳以上/その他]
■原発の中に入ることもできないのに何を言っているのか。今やるべきことはそんなことではないはずだ。[男性/30代/会社員]
■証拠がないのに、いたずらに不安をあおっている。たんなるパフォーマンス。[男性/40代/会社員]
【わからない・その他】(279人-14.9%)
■それを追及してどうなるのかがわからない。[女性/30代/主婦]
■勇気があると思いますが、意図が分かりません。[女性/40代/その他]
■何を根拠に言ってるのかが分からない。強い確信でもあるのか、ちゃんと裏が取れているのか。勇み足にならなければいいが。[女性/30代/会社員]
7割のユーザーが【発言を評価する】を選択した。
古館氏は同番組内で、「原子力村という"ムラ"が存在します。都会はこことは違って目映いばかりの光に溢れています。主な産業ではなかなか暮らすのが難しいという時にその地域を分断してまでも積極的に原発を誘致した…そういう部分があったとも考えています。その根本を徹底的に議論しなくてはいけないのではないでしょうか」という意味深なコメントも残している。
今後、仮に原発報道へ圧力がかかり古館氏が降板となっても"切られた理由"が追及されることは間違いない。国民が知らない真実は間違いなく存在する…そんな疑惑が生まれた瞬間だけに、国民の関心は非常に高いようだ。今後の古舘氏、そして原発報道の行方から目が離せない。
《Newscafeアンケート》
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